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高血圧症

(一般向け「高血圧治療ガイドライン2019」解説冊子より抜粋)

 

 高血圧症は、生活習慣病の中でも最も大切な病気のひとつです。定義は以下のようになります。

定義 : 上の血圧が140 mmHg以上、または下の血圧が90 mmHg以上の時

(但し、家庭血圧の値が5~7日の平均でどちらか一方でも 135/85mmHg以上である場合も高血圧と診断されます。)

 

原因 : 高血圧は、原因をひとつに定めることのできない本態性(ほんたいせい) 高血圧と、原因が明らかな二次性高血圧に分けられます。  

 

 日本人の高血圧の約8~9割が本態性高血圧で、遺伝的素因(体質)や食塩の過剰摂取、肥満などさまざまな要因が組み合わさって起こります。中年以降にみられ、親が高血圧の場合に起こりやすい高血圧といえます。食生活を中心とした生活習慣の修正が予防・治療にきわめて大切です。

  高血圧には家族性の要因が60%あるといわれています。これには遺伝の要素(遺伝的要因)と、家族で似た生活環境(食塩摂取量が多い、過食や偏 食による肥満が多い、運動不足など)にあるという環境要因の両者の可能 性が考えられます。  

 

 これに対し、二次性高血圧は、高血圧の2~1割を占め、

a 腎臓の働きが悪くなって塩分と水が排出されにくく なる場合

b 副腎など内分泌腺の病気により血圧を上げるホルモンが体のなかに増える場合

c 血管の病気が原因

d ほかの病気のために使っている薬が原因、

で起こります。原因を明らかにしてそれを取り除くことが できれば、血圧の正常化が期待できます。一般に、二次性高血圧は、本態性 高血圧とくらべると若い人に多くみられます。

 

治療 : 

1 治療方法

  食事療法  1日塩分6g 、野菜や魚を積極的に食べる。

  節酒    アルコール量で男性20~30mL/日以下

 (注:日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎半合、ウィスキー・ブランデーはダブルで1杯、 ワインは2杯 以下)

          女性の場合その半分量程度

  運動療法 毎日30分以上、もしくは週に180分以上の運動

 (*ここに関しては、週に3回以上、1回30分以上の早歩きなどのウォーキングからはじめるといいと思います。)

 

  薬物療法 : 降圧剤内服

 おもな降圧薬 ─高血圧のタイプやその他の病気の有無などを考慮して選択されます

  1. カルシウム拮抗薬 ・・・  血管を広げて血圧を下げます
  2. ARB、ACE阻害薬 ・・・血管を収縮させる体内の物質をブロックして血圧を下げます
  3. 利尿薬 ・・・・・・・・  管から食塩と水分(血流量)を抜いて血圧を下げます
  4. β(ベータ)遮断薬 ・・・心臓の過剰な働きを抑えて血圧を下げます

(注 ARB:アンジオテンシン受容体拮抗薬、ACE阻害薬:アンジオテンシン変換酵素阻害薬)

 

 ちなみに、降圧剤の副作用は、

カルシウム拮抗薬  : 動悸、顔のほてり、足などのむくみ、歯ぐきの腫れ、便秘など

ARB  : 高カリウム血症など ,  ACE阻害薬 :  せき、血管浮腫、高カリウム血症など

利尿薬 :  高尿酸血症、低カリウム血症、日光過敏症(光線過敏症)など

β(ベータ)遮断薬  : 呼吸器疾患の悪化、糖脂質代謝異常など  です。

 

2 治療目標

 一般的な治療の目標 として、

75歳未満は診察室血圧で130/80mmHg未満

75歳以上でも 140/90mmHg未満を目指します。

 合併している病気の状態などによって、より厳格に下げたほうがよい場合や、逆に慎重に下げたほうがよい場合が あります。

 また、下がりすぎによって血圧を下げる利益よりも副作用など不利益(有害事象と呼ばれています)が大きくなってしまうことがあります。

 

高血圧症の合併症 : 高血圧は治療せずにそのままにしておくと動脈硬化が進行して脳卒中や心臓病、腎 臓病など重大な病気になる危険性が高まります。

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