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肺炎マイコプラズマ

[2019.06.10]

百日咳と双璧をなす感染性咳嗽のもうひとつの主役がマイコプラズマである。

 

 通常マイコプラズマと呼ばれている病原体の正式名称は「肺炎マイコプラズマ」である。肺炎マイコプラズマのサイズは200-300ナノメートル (ちなみにウイルスは数10~数100ナノメートル、通常の細菌だと1000ナノメートル)で、ウイルスと一般の細菌の中間のサイズである。

 

 感染してから症状が出るまでの期間(潜伏期という)は、通常2~3週間である。最初の症状は発熱、だるさ、頭痛などである。咳は初めの症状が出た後3~5日から始まることが多く、当初は乾いた咳である。経過に従い咳は徐々に強くなり、熱が下がっても長く続く(3~4週間)。特に年長児や青年では、後期には痰のからんだ咳となることが多い。鼻水は幼児ではより頻繁にみられる。そのほか、声がれ、耳の痛み、のどの痛み、頭痛、腹痛、そして胸痛は約25%で見られ、皮膚の発疹は報告により差があるが6~17%である。40%でぜいぜいする症状が認められる。また、3年後に肺機能を評価したところ、対照に比して有意に低下していたという報告もある。重症肺炎となることもあり、肺の周りに水がたまること(胸水貯留)は珍しいものではない。
 他に合併症としては、中耳炎、稀ではあるが、無菌性髄膜炎、脳炎、肝炎、膵炎、溶血性貧血、心筋炎、関節炎、ギラン・バレー症候群、スティーブンス・ジョンソン症候群など多彩なものが含まれる。

 

 診断としては、簡単なキットによる咽頭ぬぐい液の検査で診断が可能である。小さな専用の機械を使用した免疫反応の検査で、遺伝子診断法とほぼ同等の感度で診断が可能となっている。

 (当院では簡易キットによる検査ならびに小型専用測定機による検査の両方が可能です。)

 

 治療は、マクロライド系とよばれる抗菌薬や、テトラサイクリン系、ニューキノロン系という抗生剤が用いられる。

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