3週間未満の急性の咳の原因の多くは感冒、急性気管支炎、肺炎などの気道の感染症(ウイルスや細菌などが体に侵入し、感染を起こしたもの)です。
それが3週以上8週未満の遷延性咳嗽になると、気道感染の率は減っていき、慢性咳嗽になると咳の原因として一番多いのは咳喘息です。以下、慢性閉塞性肺疾患 注1)や感染後咳嗽 注2)などの病気が原因として続きます。
注1)肺の中の空気の通り道となる気管支やその奥の肺胞と言われる小さな袋の部分に障害が起きて、結果的に息をするとき呼吸がしにくくなる肺の「生活習慣病」です。原因として喫煙と深い関わりがあります。
注2)感染後咳嗽とは風邪などのあとに3週間以上つづくが、自然に治る咳のことです。風邪などのあと、咳を起こす神経が活性化しているために起こります。
3-4週間続く咳や、4週間以上続く咳で、原因となる他の病気がないことと、自然に治っていることが特徴です。そのため医療機関を受診してほかの病気がないことを確かめる必要があります。治療は、ふつうは自然によくなるので不要です。咳がひどい場合は咳止めを使うこともあります。