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「鼻アレルギーの全国疫学調査1」
(全国の耳鼻咽喉科医本人とその家族を対象に、1998年から約10年おきに実施されている) によると、
2019年に花粉症の有病者は、スギ花粉症が38.8%、スギ以外の花粉症が25.1%で、花粉症全体では42.5%とほぼ二人にに1人が花粉症という結果であった。
いずれも1998年から増加し続けている。もっとも増加が著しいスギ花粉症についてみると、
1998年に16.2%、
2008年に26.5%、
2019年に38.8%の有病率であり、
10年で10ポイント以上増加している。
この調査によると、すべての年代で花粉症を持っている人の率が増加している。
花粉症は、自然に症状がなくなることが少ない病気である。
年齢を重ねるほど有病者が増えていることに加えて、発症の低年齢化が指摘されている。
また、厚生労働省の「アレルギー疾患対策推進協議会」では、児童について、花粉とフルーツのアレルギー等といった、交差反応によって起こる食物アレルギーが増えていることも懸念事項とされている2。
1 松原篤他「鼻アレルギーの全国疫学調査2019 (1998年, 2008年との比較) : 速報―耳鼻咽喉科医およびその家族を対象として」日本耳鼻咽喉科学会会報 123巻 (2020) 6号
2 厚生労働省「第14回アレルギー疾患対策推進協議会」(2021年7月29日)